Vol.24  東京−北区

東京都立旧古河庭園」

東京都北区西ヶ原1丁目
03-3910-0394
 
24-1.jpg 

    
 
  この庭園は大正6年古河虎之助が経営した東京における大正初期の代表的庭園です。園は武蔵野台地の裾に入り込んだ低地を取り込み、土地の高低差を利用した和・洋両型式を巧みに使い分けた庭園です。洋風庭園は邸主の住居であるルネッサンス風の本館とそれをとりまく方式庭や、花壇、芝生などはイギリスの建築家ジョサイヤ・コンドルの設計で、又園の大半を占める日本風庭園は、京都の庭師・植治の作庭にかかり、山間の湖沼を思わせる泉水を中心として枯滝あり、自然風岩組みあり、深山風細流を配するなど、自然趣味豊かな庭園として明治時代から大正初期にかけて作られた、東京における代表的庭園といえるようです。  

24-2.jpg 
   
24-4.jpg   24-3.jpg
       
  【石造りの洋館(大谷美術館)】英国貴族の邸宅にならった古典様式で、天然スレートぶきレンガ造り。外壁は伊豆真鶴産の赤味をおびた小松石(安山岩)で覆われており、雨にぬれると落ち着いた色調をかもしだします。  

     
 

【テラス式庭園】

花壇を中心にした三段のゆるやかな階段状の庭園。第一段テラスは、バラ、ユッカ、シュロの花壇。斜 面は各種のツツジ、サツキで覆われています。鉄平石張りの石段を降りると第二段テラス。ここは左右対称の「幾何学模様花壇」。バラ、ドウダンツツジ、イブキを模様の中心に据え、その周囲をサワラ、ハクチョウゲ、ツツジの低い刈込で縁どっています。第三段テラスは、ツツジの植込。

 
 24-5.jpg