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Vol.2 平成14年度 補償コンサルタント専門研修(物件)
(2002-07-16)
日時:平成14年6月10日(月)〜14日(金)
会場:全国建設研修会館
主催:社団法人 日本補償コンサルタント協会 財団法人 全国建設研修センター
参加費用:108,880円
1)目的 補償コンサルタント業務を行う者の資質の向上をはかる為、物件補償に関して必要な専門的知識の習得を目的とする。また、共同生活による相互啓発、相互交流、情報交換等を通じて職場における業務の推進に資するものとする。
2)対象者 物件補償に関して6年以上の実務経験を有する者
〈受講内容〉
○ 【講話】社団法人日本補償コンサルタント協会専務理事 舘形 博氏
補償コンサルタントの正会員の推移、補償業務管理士資格制度実施状況等の説明が行われた。
○ 【補償の法理】国土交通省総合政務局国土環境・調整課調整係長 時津 純氏
補償とは憲法29条第3項(私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用いることが出きる。)そして憲法第14条(すべての国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分または門地により、政治的、経済的または社会的関係において、差別されない)の下に、不平等な負担を平等な負担に転換する為の技術的手段として設けられたのが損失補償制度である。
○ 【建物、工作物、立竹木の補償(消費税の取扱いを含む)】
国土交通省関東地方整備局用地部 用地第2課用地官 上野慶次氏
・物件補償の留意事項として発注者との事前打ち合わせを十分に行うことが大事である。
・法令改善の運用益の説明
・消費税の説明 消費税に関しては補償対象か否かを十分に検討する事。
○ 【建物、工作物、立竹木等の移転に伴う通常損失補償(残地補償を含む)】
財団法人公共用地補償機構 補償調整部長 島田俊夫氏
通常損失補償に関してその項目、補償内容、考え方についての説明が資料を基に行われた。
○ 【事例研究(建物の移転工法と関連移転)】
財団法人公共用地補償機構 用地審査部長 斉田長薫氏
補償における【移転】とは原則的に取得または使用する土地から建物等を除去する総ての方法をいい、取得又は使用する土地以外の土地で除去した建物等の再現を図らない場合でも移転と称する。
移転工法の検討は認定フローに従って検討するが、残地内工法における検討として有形的、機能的、法制的検討が必要である。それに伴い関連移転の検討も必要になる。
○ 【非木造建物と建築設備】 株式会社シンセイコンサルタント代表取締役 池田伸生氏
非木造建物の全般の調査、積算に関する具体的な説明が行われた。建築設備の調査はビデオにより説明が行われた。
○ 【建築基準法】 株式会社シンセイコンサルタント 代表取締役 池田伸生氏
建物の移転に関連する建築基準法の説明がおこなわれた。
○ 【実務演習(非木造建物の調査と積算)】株式会社オーガニック国土計画 代表取締役 長谷部正美氏 株式会社シンセイコンサルタント 代表取締役 池田伸生氏
非木造建物の演習課題例を基に仮設工事から内外装工事までを実際に積算する
○ 【用地取得と税制】 国土交通省総合政策局国土環境・調整課 公共用地係長 青木栄治氏
収用等に伴い得た収入は所得税の種類の内、譲渡所得となる
譲渡所得の計算
譲渡価格―(取得費+譲渡費用)−特別控除=課税譲渡所得
特別控除には1)収用交換等の場合の5000万円控除
2)特定住宅地造成事業等のために土地等を譲渡した場合の1500万円控除
3)収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例 等がある。
○ 【事例研究(木造特殊建物等)】株式会社オーガニック国土計画 代表取締役 長谷部正美氏
事例(木造特殊建物) 神社、仏閣
・各部の寸法は木割によって算定する。
事例 ガソリンスタンドの調査と積算
・ 積算において一番の留意事項として法令(特に消防法)に適合した移転工法の検討にある。
・ 車両の軌跡にも充分に注意すること
■感想
私の研修受講目的は、非木造の調査積算にあった。その理由のひとつとして、東北補償コンサルタントの主催している研修には非木造に関する講習がないことにある。補償積算は用地調査等標準仕様書(中央用地対策連絡協議会監修)、補償金算定標準書(日本補償コンサルタント協会発行)等に従い積算し、それを悦脱する事は補償の公平性からして許されないことであるから、講習の資料もそれらのコピーであり、解説であることは当然のことであるが、今回の講習も内容的にはその域をでない単なる説明だけで終わった科目もあったことは否めない。
しかしながら非木造の調査積算に於いては、実務演習の形式で講義が行われた。実務を通して、改めて納得できた事項、まちがった解釈をしていた事項等が理屈ではなく、すんなり理解できた。もう一日実務が欲しいと思った程である。また、講師の方も、行政側ではなく、実際に業務を受注している側の方であったことも良かった。
研修目的のひとつとして共同生活による、相互啓発、相互交流、情報交換があげられている。参加者56名の内の女性6名の情報交換も良い体験であった。地域性、苦労話、業務に対する姿勢、資格に対する意欲、女性同士、話がつきない。5日間の長期研修を受講できたことは、みなさんの協力があってのことと感謝いたします。
参加者:技術部測量課 村岡陽子 muraoka@asahi-survey.co.jp |